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Race Report

はつかいち縦断みやじま国際パワートライアスロン大会

天候
くもり時々晴れ
気温
28℃
水温
22.6℃
参加者数
招待選手 6名
一般女子 14名
一般男子 288名
リレー 74チーム

取材した人:吉本拓也

「はつかいち縦断みやじま国際パワートライアスロン大会」は、世界遺産である宮島・厳島神社の大鳥居からスタートする。選手たちが国の重要文化財である「千畳閣」で準備し、お祓いを受け、海へと向かう流れを見ていると、地元をあげて取り組んでいる大会であることが伝わってくる。
スイムは、宮島からカキ筏を迂回して泳ぎ、本土へ渡る2.5キロのコース。大鳥居とスイムキャップは何とも言えない組み合わせだと思ったが、それに出くわした観光客も驚きながら応援に加わっていた。
バイクは中国山脈を縦断する高低差約850メートルのワンウエイで距離は55キロ。バイクフィニッシュ手前の4~5キロは10%の勾配が続くが、このコースが好きで毎年チャレンジする選手も多いと聞く。確かにこんなコースを楽しめたら、怖いものはないだろう。
ランは標高約700メートル地点から900メートル地点まで登って降りる坂道のコースだ。きついバイクを終えてから高低差のある20キロは、蒸し暑さとの戦いもプラスされる。だが、吉和のような町の緑の里山を抜け、小川の水音を聞きながら橋を渡るコースを楽しめない日本人はいないと思う。スイムもバイクも、そしてランも楽しんでほしいという気持ちが込められていて、ここでも主催者側の大会に対する思いが伝わってきた。
タフなコース設定のためか、女性が少なくリレーが多いが、参加した選手は「距離は短いが、アイアンマン並に楽しめます」と満足そう。誰もが認めるチャレンジしがいのあるミドルディスタンスだと思う。
取材中に何度も感じたのは、このコースを設定し、運営するには地元の熱意がなければできないということだった。選手にもその思いが伝わっているようでレース中は常に気持ちのいい空気が流れていて、自分まで心地よい気分にさせてもらった。

前日受付会場は、中国新聞の「ちゅーピーパーク」。全国から猛者が集まってくる。

水温が低く、海を渡るのでウエットスーツをチェック。宮島ローカルルールだ。

レース当日、宮島にわたる選手たち。朝方激しく降った雨も上がり、ひと安心。

秀吉が戦没者慰霊のために建てさせた大経堂「千畳閣」。この重要文化財の中で準備する。普段ではありえない。

厳島神社のお祓い。厳かな雰囲気。

いざ、スイムチェックイン。皆で気合いを入れる。

大鳥居からのフローティングスタート。
左にコースをとり、カキの養殖筏を迂回し、本土を目指す。

スタート!厳島神社の沖を選手たちが泳ぐ。なんともミスマッチ。しかし、迫力がある。

スイムトップは、リレーで出場の女性。
スイムキャップ提供は、なんとオタフクソース。

標高850mまでの美しい森林の中をひたすら登る。

最後のきつい上り坂で、この表情。応援にもチカラが入ってしまう。

太腿がちぎれるぐらい踏んでいる様子が伝わってくる。

頂上まであと500m。たまらずバイクから降り、押して上がる選手の姿も。

「ここが頂上じゃけぇ!!」あとは数キロ下ってバイクゴール。

登りきってガッツポーズ。「やったぜ、オレ!」

ランは吉和の美しい里山の中を走る。

沿道のおばあちゃんも熱心に選手を応援。みんな表情がゆるむ。

ここまでくるとゴールまであと数キロ。
完走が見えてきた。

ボランティアの数は1500名以上。水やコーラと一緒に暖かい声援を送っていた。

フィニッシュ会場は最終ランナーまで盛り上がった。

宮島に来たらこれでしょ!あなごめし。思ったより歯ごたえがあって美味しかった。

吉本拓也

本職は広告や雑誌のアートディレクター。徹夜仕事に追われていた20代後半、体調を崩したのをきっかけにジョギングを始め、マラソン大会に頻繁に参加するようになる。3年後の1999年に新島大会でトライアスロンデビュー。以来、トライアスロン好きが嵩じて大会ポスターやショップ広告、雑誌などの制作に関わるようになる。
トライアスロン歴12年目の43歳。

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