取材した人:吉本拓也
青森県唯一の大会である「白神杯 鰺ヶ沢トライアスロン大会」は、26回を数える歴史のある大会。ジュニア大会も8回目となり、今年は44名の子どもたちが参戦。着実にトライアスロンが地域に浸透していると感じられる大会だった。
会場は透明感があり、水質のよい鰺ヶ沢海水浴場のある「はまなす公園」。スイムは遠浅の海水浴場の岸と平行して2往復半するコース。岸側は足がつく深さで、スイムが苦手な人でも安心できそうだ。
バイクは世界遺産・白神山地の玄関口「ミニ白神」まで登って降りてくる往復のコース。気持ちのいいコースだが、登りのパワーとコーナーのテクニックが必要で力の差が出るコースだと思う。平地では物足りない人におすすめだ。
ランは緑の豊かな大高山総合公園の周辺を走る。レース当日は快晴で暑くなったが、湿気の少ない風がやや強めに吹いていた。東京から来た自分にとっては日本の夏とは思えないほど過ごしやすかった。
東北はどの大会も地域色が豊かで、大会を自然の中で思いきり楽しめる。新鮮な魚介類や旬の果物を味わえるのも魅力のひとつだ。
今回は青森空港を利用したが、空港を出たとたん木の香りに包まれ、清々しい気持ちになった。
本職は広告や雑誌のアートディレクター。徹夜仕事に追われていた20代後半、体調を崩したのをきっかけにジョギングを始め、マラソン大会に頻繁に参加するようになる。3年後の1999年に新島大会でトライアスロンデビュー。以来、トライアスロン好きが嵩じて大会ポスターやショップ広告、雑誌などの制作に関わるようになる。トライアスロン歴12年目の43歳。