取材した人:奥山潤
日本三大松原のひとつ、佐賀県唐津市で開催された「第14回 虹の松原トライアスロン in 唐津」大会に参加してきました。
関東方面では話題に上がることが少ない大会のため、どんな大会か参加する前から楽しみにしていました。
大会会長、実行委員長の熱意から始まった大会
虹の松原トライアスロン in 唐津は、1995年、「国指定の特別名勝にも指定されている「虹の松原」をバイクで駆け抜けるコースで、いつかトライアスロン大会を実現したい。」という現大会会長、実行委員長を含む7名の選手&7名のスタッフによって、練習会という形でスタート。それから5年の練習会を重ね、2000年、その想いが形となり「虹の松原トライアスロン in 唐津」大会が開催が実現しました。
開会式の魅力
そんな想いから始まったこの大会も、14回目を迎え、今大会は過去最高の15都府県369名のエントリー、600名のボランティアが参加する九州を代表する大会になりました。
大会前日に行われる受付会場には、メカニックブースやバイクの展示、トライアスロングッズ販売などのブースも出展し、会場を盛り上げました。
本大会は前日受付を必須にしており、夕方から行われる「開会式・競技説明会」への参加を義務付けているため、会場には参加者全員が一同に集まります。
来賓者や招待選手の挨拶、競技説明など約1時間の「開会式・競技説明会」は、明日のレース本番へ向けてモチベーションを高めてくれました。
「雨の松原」は健在
梅雨時期に開催される本大会は、例年降雨に見舞われ、「雨の松原」という呼称もあるとか!?
昨年はやむなくスイムの中止、デュアスロン大会となりましたが、今年は心配された台風も週末までに通り過ぎ、降雨の中ではありましたが、無事スイムスタートすることができました。
スタート前、大会MCの「選手以外にはたいへん迷惑な雨!」という実況に、会場からは笑い声が起こり、和やかな雰囲気でのスタートとなりました。
潮の流れが変わって苦戦
いよいよスイムスタート。
号砲と共に一斉に選手が唐津の海へ飛び出します。
スイムバトルが苦手な私は、大会会長から「早く行きなさい!」と注意されつつも、いつも通り最後方からゆっくりスタート。
750m×2周回、一旦浜に上陸するスイムコース。
1周回目は選手のごちゃつきに苦戦しても2周回目はマイペースで泳げると思っていたら、1周回目と2周回目で潮の流れが微妙に変わって、かなり苦労して疲れながらのスイムフィニッシュ。
雨の中、いざ虹の松原へ
大会開催のルーツである「虹の松原」を疾走するバイクコース。コースを完全に交通遮断(規制)できるのは、実行委員会のこれまでの努力と実績による地元の理解を得られているからだそうです。
頬を濡らす雨の中、ほぼフラットなコースを5周回。トレーニング不足から後半ややタイムが落ち込んだものの、なんとか無事にバイクフィニッシュ。
雨も上がって、最後はラン
バイクが終わる頃には雨も上がって気温が上がる中、ランスタート。
やはりトレーニング不足が露呈して走り始めから脚が重く、ペースが上がらなかったものの、松浦川の河川敷を走る往復コースは、とても景色が良くて楽しみながら走ることができました。
体が動かないときは次のエイドまでがやたらと遠く感じるもので、気温が上がってきたこともあり、すべてのエイドでしっかり給水しながらマイペースを心がけます。
残り1km弱。河川敷のフィニッシュゲートが見えてきて、ペースアップしながら無事ゴール!
ゴール後、フィニッシャー全員に配られる「唐津バーガー」は、とても美味しかったです。
レース後も熱狂は続く!イベントは大盛況!
レースが終わると、選手はレースナンバー毎に2つの宿でシャワーを利用することができます。
11時半のレース終了後、あわただしくシャワーを浴びると、12時半からメイン会場の国民宿舎「虹の松原ホテル レインボーホール」にてアワードパーティが開催されます。
ビールやカクテル、ソフトドリンクなどが飲み放題、食べ放題のアワードパーティ。とにかく量が多いこと多いこと。ミートソーススパゲッティ、おにぎり、カレーにコロッケ、ミートボール、サラダ、フルーツなどなど。
お皿が無くなる度に、次々と追加される料理に驚きました。とても美味しかった。
それからもう一つの目玉、抽選会。参加者全員に行き届くのではないかというほど地元協力先からの物品提供がありました。レース終了からパーティ開始までの時間が短いこともあり、選手のほとんどが参加して大盛況でした。
表彰式では開会式で優勝宣言から、見事宣言通りの優勝果たした山本淳一選手の、「今の持てる力をすべて出しました!」というコメントに会場が沸きました。
昨年の日本選手権での事故からの復帰戦となった川口綾巳選手は女子優勝。「大好きな虹の松原大会から復帰できてよかったです。」というコメントにあたたかい拍手が起こりました。
唐津の風情も楽しみながら・・・
川添大会会長、原田実行委員長から、「来年の第15回大会以降も、より広い地域の方に唐津に来ていただける大会にしたい。」という挨拶があり、お二人を含め地元スタッフの熱意溢れるこの大会に参加して本当に良かったと思いました。
唐津城を囲む城下町の風情溢れる「虹の松原大会」。美しい海、虹の弧のように連なる松原、そして熱意溢れるスタッフに支えられている大会です。地元の方だけでなく、全国各地からこの大会に参加していただければと思います。
トライアスロンスタイル編集部員。
ロングもミドルも大好き。トライアスロンを思いっきり楽しみたい。
トライアスロン歴は、六年目。