取材した人:渡元春
2014年8月3日(日)、静岡県の沼津千本浜公園で第27回沼津千本浜トライアスロン大会/第10回チームケンズカップトライアスロン駅伝大会が開催されました。今年で27回を迎える伝統のこの大会に、チームメイトの3人がそれぞれ3種目を行ってアンクルバンドをつなぐ駅伝が加わって早10年。
今年も多くのチームが駅伝に参加していましたが、その1チームに私+2名のトライアスロンスタイルチームもエントリー!
私ともう一人がトライアスロンデビューで、緊張のなかでレースを迎えることとなりました。
トライアスロンスタイルチーム3名は大会前日の土曜日の朝から現地入り。午前中はバイクコースの下見を行い、お昼には沼津のおいしい海鮮を堪能しました。そして、午後から行われる前日受付のために受付会場へ向かいます。会場にはトライアスロンやスポーツ関連メーカーのブースが並び、ウェアやシューズ、バイク、小物、サプリなど、レースに必要なものはすべて揃うほど、さまざまなアイテムが展示・販売を実施。それぞれのブースは受付に来た選手たちで賑わっていました。
受付やブースでのお買い物を済ませたあとは、海でひと泳ぎ。沼津の海は波打ち際から急に深くなるので、事前のチェックが欠かせません。特に、私のように初めてトライアスロンに挑戦する初心者は、前日のうちにウェットを試しておくと安心して本番を迎えられます。
これだけ準備に時間を費やしても、まだ時間に余裕が持てるはず。沼津には沼津漁港などグルメや観光スポットがいろいろとあります。ぜひ、『るるぶFREEトライアスロンへ行こう!』を見て、おいしい海鮮丼や観光を楽しんでください。
いよいよ初めてのレースに挑む当日の朝を迎えました。選手を出迎えるかのように、朝の海には大きな虹がかかっています。
例年暑さとの戦いになるこの大会ですが、今年は雲で日差しがさえぎられ、絶好のトライアスロン日和となりました。ただし、潮の流れが強くてスイムは中止。そして、ラン5km / バイク20km / ラン5km(駅伝2区、3区はバイク20km / ラン5km)のデュアスロンにレースは変更です。
1区を任された私は、まずはランからのスタートです。
ついにスタートの時間がやってきました。初めてのレースの緊張と1区の重責を感じながらコースへと駆け出しました。第1ランの前半は堤防沿いの折り返しコース。折り返した後は涼しい松林の中を走り、緊張もほどけて気持ちよく足が進みます。
こうして、まずまずのペースで第1ランを終えました。
大きな問題もなくトランジションでの作業も終え、バイクでコースに出ました。この大会のバイクコースは、千本浜公園から静岡方面に堤防沿いを走る片道10kmの往復。左手には真っ青な駿河湾を見渡せて、右手を向けば富士山を眺められる美しい景観の中の走行です。
堤防沿いでフラットなコースのため初心者にも優しく、上級者はハイスピードで漕ぎ抜けていきます。復路では前方に伊豆半島を眺めながら、追い風のサポートも受けてびゅんびゅん加速して漕ぐことができました。
バイクもなんとか終えて、第2ランに入りました。第2ランのコースは駅伝2区、3区のランコースと一緒で、松林の中を駆け抜ける2周回のとても気持ちのいい場所を走ります。クロスカントリーコースとなっており、コンクリートからの熱や頭上からの日差しもなく、走っていると心がリフレッシュされるようでした。
そして無事に完走!2区を担当するチームメイトにアンクルバンドのたすきをつなぐこともでき、何とか責任を果たせてひと安心。
この大会の見所はなんといっても3人でつなぐ駅伝のゴールシーン。3区の走者がフィニッシュゲート前までたどり着くと、1区、2区の選手が合流し、3人手をつなぎ一緒にフィニッシュする姿は、他のトライアスロン大会の同伴フィニッシュとはまた違った感動を与えてくれます。もちろん、トライアスロンスタイルチームも3人全員完走して、皆でゴールゲートをくぐりました。選手にとっても駅伝のゴールは感慨深いものです。大所帯のチームでは、最終走者のフィニッシュ時にチーム全員でフィニッシュする姿も見られました。
仲間と一緒に参戦する駅伝は、一人が走っている最中に残りの二人が応援に回れるので、通常のトライアスロン大会より声援が大きなことが特徴のひとつ。応援してくれる人がいるのは、初めてのレースではとてもうれしいものです。また、仲間の思いを背負って走るトライアスロン駅伝、日本人の心にぐっと来ます。
ぜひ、来年も参戦したい大会です。もちろん、できれば駅伝で。
トライアスロンスタイルの新人。元テニスプレーヤー、現カヌー選手。
トライアスリートに俺はなる!